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645判(セミ判) 6×6判 690判 その他の機材

 

 

6×6判(スクウェア・フォーマット)撮影機材の紹介

2005年12月1日現在
 

■HASSELBLAD 503CX (1988年~1994年発売)

  
主な仕様
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形式 6×6cm判一眼レフカメラ(全機械式)
使用フィルム 120(12枚)/220(24枚)
レンズ Carl Zeiss製各交換レンズ使用
シャッター 機械式レンズシャッター(B・1~1/500秒)
ファインダー ウエストレベルファインダー標準装備
露出制御 露出計なし
その他 ミラーアップ機能付/内面反射防止加工
クランク式巻き上げ
重量・サイズ 610g(標準セット1510g)
 

◎私の標準仕様
使い勝手を向上させるために次のような仕様にして使っています。

このカメラにはウエストレベルファインダーが標準でついていますが,これは左右が逆に見えるのが特徴です。したがって,他のカメラとの併用では感覚的に大変使いづらく,また真上から覗き込む形になるので高さが稼げなくなります。概ね胸の高さ以上にはカメラをセッティングできません。山岳風景写真では被写界震度の問題もあり高さを稼ぐ必要がありますので,このファインダーは向いていません。

そこで上の写真のようにプリズムビューファインダーに交換して使っています。これはガラスの塊ですから大変重いのですが操作性の方を重視しています。

また,標準のファインダースクリーンを方眼スクリーンに交換しています。これにより構図を決めやすく,同時に水平も出しやすくなります。

最後に,ボディの左側に専用の水準器をつける箇所が設けられていますので,その水準器を買って取り付けています。

◎抽象的な使用感
オートとは無縁の完全機械式カメラですから,使用カメラの中で一番『創作』という気持ちを味わえる道具です。カメラに撮らされるということは全くありません。ピント・露出など多くのカメラでは自動でやってくれることを全て自分の意思と判断で行う必要があります。そのためには,ある程度写真術を勉強する必要があります。

全自動の35㎜一眼レフカメラだと段階露光を設定して連写をすれば少なくとも露出の点では適正なものが1枚はあるはずです。しかし,全機械式のカメラは当然ながら連写もできませんから,常に「一発勝負」です。朝夕のドラマなどの動きのある被写体に関してはシャッターチャンスは文字通り一度しかないのです。

この一瞬のために,レンズを選択し構図を決め,スポットメーターで露出を計ります。そしてその結果に基づいて,被写界深度に配慮した絞りとシャッター速度の組み合わせを決めるのです。後はシャッターチャンスにレリーズを切るだけです。写真を撮るという行為の原点に立ち返ることができるカメラです。それだけにシャッターを切った時の充実感には格別のものがあり,シャッターチャンスをものにしたという感触を得た一瞬はまさに至福の時なのです。

ハッセルブラッドとツァイスレンズの組み合わせは,ライカ(レンジファインダー)のように,「写真を撮る儀式」に喜びを感じることができるカメラだと思います。

 
飾り線
 

◎購入に至る経緯
高嶺の花であったハッセルを私が購入したのは「実用」という理由からだけでなく,強烈な「憧れ」がその背景にありました。

私がこの6×6というフォーマットに興味を持ったのは前田真三氏の写真がきっかけです。コマーシャルの世界で長い間君臨していたハッセルの500C/Mというカメラを風景写真の分野で使用したのはおそらく前田氏が最初だと思います。この前田氏に影響を受けたアマチュア写真家は多いと思いますが,私は特に真四角の画面で風景を「切り撮る」という視点に強烈に印象づけられました。氏の写真集も購入し継続的に氏の写真を見ていくうちに真四角な世界にますます惹かれていくようになり,いつの間にか自分でもこのフォーマットで表現したいと思うようになりました。

石鎚山やその展望台の瓶ヶ森に登る度に,真四角で作品作りができるアングルを探したものです。そしていくつか候補を見つけるに至って,いよいよ「購入」が現実味を帯びてきたのでした。

カメラも当然のように前田氏の使っていたハッセルに傾倒しました。しかし,情報を収集する中で,そのころのカメラ(500C/M)はボディの内面反射の影響でレンズは優秀であるにもかかわらずゴーストやフレアが出やすいということを知りました。私は山岳写真の分野でこのフォーマットを使いたいと思っていましたし,石鎚山での撮影ではその大部分が「太陽に向かってシャッターを切る」ので,これは私にとっては致命的な欠点でした。

そういう理由から一度は諦めていたのですが,しばらくして新しいボディ503CXが発売されるということを知りました。カメラ雑誌でテストレポートが掲載されるのを待ち,ゴースト・フレアの問題が大幅に解消されたということを確認すると同時に具体的な購入計画を立てました。そして,足掛け3年がかりで現在の「マイシステム」であるボディと新設計のレンズ3本そしてプリズム・ビューファインダーおよび予備のマガジンを揃えました。1990年11月のことです。

◎6×6判に対するこだわり
このファーマットは一般的にはプリントサイズに合わせて「トリミング」を前提に撮るということになっていますが,真四角の画面で撮りたいという憧れでこのカメラを購入した私の頭の中には当然そのような意識はありません。常に真四角で切り撮ることを意識してカメラをセットします。したがって,プリントにする際も真四角に焼いてもらいます。もちろん,切り撮る対象を見て真四角では無理だと判断せざるを得なく,他にカメラも持っていなければ,結果的にトリミング前提で写すこともありますが,それはあくまでも最後の手段としての選択肢です。

◎内面反射防止材の経年劣化について
503CXには,500C/M時代に問題になっていた内面反射を防止するために内壁に貼られているパルバス材が経年劣化でひび割れるという現象があります。私のボディは1990年末に購入しパルバス材のひび割れていますからちょうど2005年11月現在で15年経ちました。そして,先日このひび割れを発見しました。

シュリロに問い合わせたところ,使い続けても問題はないそうですが,「このひび割れが起きる頃は油切れなども起こる時期」なのだそうです。このパルバス材を交換するには結局オーバーホールしないといけないので,この交換も含めて「オーバーホール」に出すのがメインテナンスの時期としてはよいようです。その費用ですが,約6万円前後かかるそうです。

ちなみに,15年経過したボディは今まで故障の経験はありません。今6万円を出す覚悟がありません。オーバーホールはもう少し使ってからにしましょう。(^^ゞ

◎2007年12月追記

11月中旬に撮影しようと思ったらシャッターが切れない,レンズがはずれなくない,というトラブルに見舞われました。この時点で覚悟を決めて修理とオーバーホールに出しました。

修理技術料+部品代+送料+消費税の合計が≪61,950円≫でした。(;_:)

 
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◎ハッセルの取り扱い上の注意点

ハッセルには操作上守るべき制約があります。この手順を理解していなくて無理な操作をすると深刻な故障につながることがあります。

基本的にハッセルではレンズ交換やマガジンを取り外す際には「カメラをコックする」のが操作のルールになっています。また,ミラーアップした状態でレンズやマガジンの脱着をやってはいけません。これらの制約を無視して操作をしようとしても本来はできない仕組みになっているのですが,何かのはずみで出来てしまうことがあるそうです。そしてそうなると故障となります。レンズやマガジンをはずせないと思ったら力を入れないことです。そして,すぐに「コック」されているかどうかを確かめましょう。

こういう操作手順さえ守っていればまず故障の確率は少ないでしょう。むしろレンズの方がレンズシャッターなので故障の確率が高くなるようです。

 
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■交換レンズの紹介
 

35mm一眼レフのCONTAX用のツァイスレンズと比べてですが,両プラナーは少し逆光に弱いという印象があります。しかし,CONTAX用のDistagon 25mm F2.8と同様に,Distagon CF(FLE) 50mm F4.0は,明らかに逆光に強いと思います。これら両レンズに対しては,「このレンズでゴーストが出たら諦めるしかない」と感じるほど信頼をおいて使っています。

ちなみに,50mmレンズは購入から10年目にシャッタームラが発生し修理経験があります。他の2本は今のところ問題なく作動しています。

 
 

参考:6×6判レンズの焦点距離×約0.55倍=35mm判のレンズの焦点距離

 
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■Distagon CF(FLE) 50mm F4.0
最短撮影距離(m) 0.5
最小絞(F) 32
全長(m) 98
重量(g) 800
フィルター(mm) 60
 
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■Planar CF 80mm F2.8
最短撮影距離(m) 0.9
最小絞(F) 22
全長(m) 65
重量(g) 510
フィルター(mm) 60
 
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■Makro-Planar 120mm F4.0
最短撮影距離(m) 0.8
最小絞(F) 32
全長(m)
重量(g)
フィルター(mm) 60