私にとって山歩きの大きな楽しみの1つは山野草たちとの出会いです。登山道沿いには季節の移ろいとともに様々な種類の花が咲いてくれます。登山道の目立つところに大きな花を咲かせている花もありますが,多くはひっそりと目立たないように咲いている小さな花たちです。 一度山野草の魅力を知るとスポーツ登山よりも心の癒しの方を優先するようになり,必然的に山行スタイルは“スロー登山”になります。そんな心癒される山野草に出逢ったならば,フォトジェニックに撮ってやりたいと思い“ポートレート”風に撮っています。

花名:ヤマブキソウ(山吹草)

ヤマブキソウ(山吹草)の高画質写真
◎撮影日:2010年 5月 9日      ◎撮影地:皿ヶ峰山系     

ヤマブキソウ(山吹草)】の図鑑情報

科+属 ケシ科 クサノオウ
花名の由来 バラ科のヤマブキの黄色と同じ花色であることから。
レッド・データ 愛媛県は準絶滅危惧(NT)に指定している。
生育環境・特徴

山地の林内や森陰に自生する多年草で,その草丈は20~40cm。枝の頂部から花柄を出しその先に直径4~5cmほどの鮮黄色の4弁花を1~2個咲かせる。

ちなみに花名の由来となったヤマブキとは花色以外に類似点はない。

【補 足』
図鑑情報によると,ヤマブキソウは基本種のヤマブキソウ,ホソバヤマブキソウ,セリバヤマブキソウの3種類に分類され,葉の形状に特徴があります。しかし,「他の画像」の最後の個体のように,葉が上の3種類のどれにも属さないものもあります。

高知県立牧野植物園に問い合わせたところ,ヤマブキソウは葉の変異が多く,私が撮影した個体はヤマブキソウとセリバヤマブキソウの中間的なものだろうとの見解です。

そして,最近では3種類に細かく分類しないで大きく「ヤマブキソウ」とする傾向があるとのことでした。

■撮影のポイント:
黄色系の花は露出がオーバーになると花弁の質感がなくなってしまい,アンダーだと濁ってしまう。

花 期 4~6月
識別のポイント

ホソバヤマブキソウ ⇒ 葉の幅が狭く規則正しく浅くて細い鋸歯がある。

セリバヤマブキソウ ⇒ セリの葉に似て,小葉が深く羽根状に裂けている。

分 布 情 報 本州 四国 九州
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