寒風山…自然の冷風を求めて 2005年7月17日

今年6月に初めて登った寒風山は大変魅力的な山だった。この山ならこれからも時折登ることになるだろうと感じていた。今年になって山野草撮影の守備範囲を広げたので,間が開いた。2ヶ月ぶりで,今回がようやく2回目となった。

どの山に出かけるにしても山行の目的があって出かける。今回の寒風山はホツツジとアサギマダラ,そして頂上での天然のクーラーだ。始めから頂上でゆっくりする予定を組んだ。そして下山時はゆっくり花を探しながら歩くつもりだ。

同行者は今回も家内だけだ。今回も防虫対策を万全にして出かけたのは言うまでもない。虫に愛される家内はブヨに刺されるたびに症状がひどくなっているので要注意だ。

なお,暑さを考慮して水分を多めに確保した。コーヒー用の水も含めて,普通サイズのペットボトル5本を持って上がった。結局,ほとんどを消費した。

※コースの詳細は5月12日のレポートを見て下さい。

(1)旧寒風山トンネルの駐車場

連休というのはすごいものだ。午前8時でこれだけの人出だ。

我々は正規の駐車場にかろうじてスペースを見つけたが,歩く準備をしている間にも次から次に車がやってくる。この駐車場もすぐに満杯になるだろう。四国外ではなぜか和歌山ナンバーと福山ナンバーが目立った。

20人ほどの団体さんもいるようだ。団体さんの前後を歩くと悲惨なことになるのは過去何度も経験済み。後から出発すべきか,先に出発すべきか?団体さんの様子をうかがって先に出発することにした。判断は正解だった。おかげで静かに自分たちのペースで歩けた。

  

(2)登山口

午前8時10分出発。

左の車道はいわゆる瓶ヶ森林道。右奥の樹林帯の中に進んでいく。

いきなりの急登がまっている。

 

(3)ギンバイソウの群生

登り始めてすぐのところにギンバイソウが群生している。しかし,まだ蕾だ。咲いているのはない。林道沿いにもギンバイソウは見られる。

 

(4)ヒナノウスツボ

昨年,四国カルストで初めて出会った花だ。一度出会うと,他の山でも不思議に目にすることが多くなるものだ。20年以上通っている石鎚山の土小屋コースでも去年初めて写した。

 

(5)ウツボグサ

咲き初めだ。まだしばらく楽しめるだろう。

 

(6)アカモノの実

アカモノは花も愛らしくて美しいが,花後の赤い宝石のように熟した実もまた美しい。

6月9日に伊予富士に行った時にアカモノを写したが,そのアカモノが今ではこのような状態だ。

 

(7)ナンゴククガイソウ

これも咲き始めたところなので,これからしばらくの間は楽しめるだろう。石鎚山系の夏を代表する花の1つだ。

 

(8)桑瀬峠より寒風山を望む

途中撮る花も多くはなかったので,概ねコースタイム通りの時間で到着。伊予富士にしろ,この寒風山にしろ標識のコースタイムの設定は実に正確だ。分単位で刻んでいる区間でも同様だ。毎回感心する。

樹林帯の中は無風状態だったが,桑瀬峠にくるとウソのように冷風が迎えてくれた。まさに天然のクーラーだ。休憩中のベテラン登山者が,桑瀬峠はいつきても風がある,と教えてくれた。

いつまでもここにいたい気分だが,そうも行かないので重い腰を上げて出発する。

 

(9)ヒヨドリバナ

この開花状況なのでアサギマダラの姿は見えない。

結局,今日の目的の1つであるアサギマダラを写すことはできなかった。楽しみにしていたのに残念だ。(;_:)

しかし,林道沿いではもうかなりな個体数が見られるはずだ。

 

(10)伊予富士方面を振り返る

すっきりとした青空ではないが,概ね好天と言える。

 

(11)寒風山

桑瀬峠から一上りすると,寒風山の頂上が見える。

中央部の小さなピークの右奥の平らなところが頂上だ。

霧氷のシーズンはここからの眺めがすばらしいのではないかと想像しながら進む。

 

(12)ブナ林

気持ちのよいブナの樹林帯の中に入る。

同じ樹林帯でも桑瀬峠までの樹林帯とは全く異なる。こちらは湿気も少なく風も少しだが通るし,何よりも明るい。

高い湿度から解放されて身体がずいぶんと楽になった。

 

(13)ヤマシグレ

帰りに気付いたのだが,ヤマシグレは結構群生している。これから見頃をむかえるような開花状態だった。

 

(14)ヤマアジサイ

 

(15)赤い木の実

道中あちこちで見たが正体が分からない。

 

(16)展望台より伊予富士方面

私が「自然の展望台」と呼んでいるところからは遮るものがないのでこのようなパノラマ風景が楽しめる。

 

(17)展望台に咲く花(クロズル?)

この花はなんだろう。まだ調べてはいない。

左奥に赤く見えるのはヤマシグレだ。

 

(18)風通る樹林帯

3つ目のステンレスの階段を下りたところから数メートル上がったところがこの場所。

上りで一番涼風が吹いていた。休憩しないのがもったいないような心地良さだ。

 

(19)寒風山頂上

午前10時5分。ほぼコースタイム通りの時間の2時間弱で到着。

今年2回目,登山人生においても2回目の寒風山だ。(^.^)

しかし…,風がない。天然のクーラーはどこ?(;_:)

ササ原の縁まで行くとかろうじて風を感じるが,涼しいというほどではない。

 

(20)賑わってくる頂上

我々が到着したときは数人程度。しかし,すぐに次から次にやってくる人・人・人。

この後,私の苦手な20人ほどの団体さんもやってくる予定だ。声が近くなっている。(^_^;)

撮影紀行のトップページに戻る