『瓶ヶ森(1896m)』山行レポート 2007年4月5日 No.1/3

―下界は桜満開,高嶺は霧氷の華満開―

 

冬期閉鎖になっていた「瓶ヶ森林道」のゲートが例年よりも2週間早い4月の1日に開けられたことを知人から聞いた。エイプリルフールかと思ってしまった。これは間違いなく暖冬の影響だろう。

しかし,石鎚山系をホームグラウンドにする私にとっては,これは有り難いニュースだ。林道が閉鎖中に西ノ川やよさこい峠から長距離を歩く根性は私にはない。

戻り寒波の影響で自宅から見える赤石の峰峯は白くなっている。霧氷も着いているようだが,ガスが巻いているのではっきりとは確認できない。

今回は時々我々と行動を伴にする近所の娘さんが一緒なので,彼女にとって久しぶりの山行にいきなり寒風山などは可哀想だ。そう思って,足慣らしに皿ヶ嶺に連れて行こうかと思っていたところに上の情報だ。これは瓶ヶ森に行くしかない。(^^)

幸い,3月の下旬に彼女に頼まれて松山に行った折に家内に買ったのと同じアイゼンを手に入れていたので,今回の寒波ぐらいなら未経験者でも十分歩けるだろう。

5日早朝,外に出て山の方を見る。薄暗い中,霧氷が着いているように見える。雲は多いが海の方は晴れている様子だ。風はない。天気予報を確認すると,昨夜の予報から変化はなく「晴れ」しかも快晴を期待できそうだ。これなら予定通り瓶ヶ森に行ける。

6時30分,車に荷物を積み込む。この時点で山々には霧氷が着いているのが視認できた。それも結構な規模のようだ。久しぶりに気分が高揚する。もっと,出発時間を早めに設定すべきだったか。夜明けの時間が早くなったのを計算していなかった。少し後悔する。好天だと霧氷が落ちるのは早いからだ。

6時40分,出発。雨がパラパラと降り出す。近所の娘さんの家まで行く間だけしっかり降った。そういえば,彼女はかなりな雨女だった。このお嬢さん,車に乗り込むなり「この雨,私の所為じゃないですよね」と言う。私に何か言われるだろうと予想がついたらしい。(^^)

西条の加茂川沿いを南上しながら満開の桜を眺める。「瓶ヶ森も霧氷の華が満開だよ」と期待感を高めてやる。しかし,「青空を背景に霧氷が見えたらよいのだけれども…,君の行い次第だね」と付け加えておいた。

新寒風山トンネル近くになっても積雪はない。しかし,トンネルを抜けるとそこは「雪国だった」というようなこともないが,樹木や山肌に少しだけ降雪のあとが見られる。やはり昨日の寒波で本川あたりでは降っていたのだ。

旧寒風山トンネルに向かう。ぐんぐんと標高を稼ぐ。

寒風茶屋前の駐車場に着く。車が2台。寒風山に登ったのだろう。

いよいよ林道にはいる。予想ほどではなかったが,それでもスタッドレスかチェーンが必要な状況だ。この辺りはまだ標高が低いので積雪は多くはなく路面が見えているところもあるが,その分雪が固まっていたり,凍っているところもある。慎重に運転する。

標高が約1300m〜1700mのところを走っている瓶ヶ森林道の前半はバリバリと音を立てながらの走行で神経を使う。しかし,後半は平均10cmほどの積雪の中を静かに走ることができた。数台の車のタイヤの跡がくっきりと見える。ノーマルタイヤで入ってきたのだろうが,途中で一台駐車してあり,それから向こうは人の足跡が数キロ続いている。どこまで歩いたのだろうかと話しながら進んでいると,途中で写真を撮っている人に出会った。

伊予富士の登り口を過ぎてしばらく進んだところで大きなワゴン車が止まっていた。別段トラブルでもないようなのでそのまま進む。

8時半ごろ,瓶ヶ森の駐車場に到着。先行車が3台とまっている。


(1)石鎚山にご挨拶

この時点では石鎚山と瓶ヶ森の間に雲は湧いていなかった。

  

(2)駐車場の雪景色

駐車場付近もびっしりと霧氷が着いている。

去年はなかった新しいベンチが置かれている。

足腰が冷えないようにお嬢さんは雨具を履こうとしている。

 

(3)駐車場

約10ほどの積雪。

気温はマイナス3.5℃。

霧氷と青空,期待通りだ!

気持ちは逸るが,女性陣は支度に時間がかかる。

 

(4)愛車と石鎚山

我が愛車は四駆で冬期はスタッドレスを履いている。

スパッツやアイゼンを装着するのはやはり家内の方がお嬢さんよりも慣れている分だけ早い。

携帯で石鎚を撮っている。

お嬢さんはまだ準備中。

 

(5)登山口

8時45分,登り始める。

新雪が実に気持ちよい。(^^)

この冬は雪はあっても踏み固められてバリバリに凍った雪の上しか歩いていなかった。

 

(6)駐車場を見下ろす

 

(7)石鎚方面を振り返る

もうガスが湧いて石鎚が見えなくなってしまった。

しかし,天空は紺碧で,目線から上には雲1つない。

 

(8)子持権現と駐車場

 

(9)石鎚は雲の中

笹原には積雪はない。昨日は風が猛烈だったので全て落ちたのだろうと思う。

 

(10)カメラマンの木

一段と枝が少なくなったような…。

 

(11)新雪の登山道

段々と谷にガスが湧いている。子持権現もガスに巻かれている。

私が先頭を歩き,振り返りながら同行者の写真を撮る。この後もずっとそうだ。

したがって,人物が入っている写真は後ろを振り返って撮っていることを前提に見て下さい。

 

(12)霧氷の華

今日は山の上で「花見」だ。(^^)

 

」 

(13)ガスが雲海状に発達

 

(14)男山の展望台

岩にはミニミニ「エビの尻尾」ができている。

それにしても石鎚が見えない。

 

(15)子持権現も姿を消しそう

「カメラマンの木」の近くにカメラマンが一人。

 

(16)霧氷の中を歩く

この辺りは霧氷の時期の撮影ポイントの1つ。石鎚が見えていたら…。

 

(17)霧氷の華

満開というところ。

 

 

(18)金平糖のような霧氷

 

(19)雲海

雲海の上に石鎚山の上部が姿を現した。

 

(20)男山頂上

9時28分,男山頂上に着く。

ここからは東黒森方面しか開いていない。


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